伸縮自在の話
ある国に店があった
その店は伸縮自在の鉄を売っている店だった
旅人がそこを訪れた
「どうも、旅人さん、ウチは伸縮自在の鉄を売っている店です」
旅人はそうなんですか、と言った
「それでは実際に伸ばして見せましょう」
と、店員は飾ってある鉄を取って、伸ばして見せた
旅人は、それは凄い、是非売ってください、と言った
そして、旅人は鉄を買って、意気揚揚と国を出た
そして、実際に鉄を伸ばしてみよう、と鉄を出した
旅人は少し力を入れて、鉄を左右から引っ張った
しかし鉄は一向に伸びず、ついにあきらめてもう一度国に入って文句を言ってやろう、と入ろうとした
国の入り口の門番に言うと、もう入国できません、と言われた
旅人は、詐欺だ、と叫びました
「当たり前でしょう、ここは詐欺の国です」
ある国に店があった
その店は伸縮自在の鉄を売っている店だった
バギーに乗って犬を連れ、刀を持った旅人がそこを訪れた
その旅人はシズ、犬は陸、という名だった
「どうも、旅人さん、ウチは伸縮自在の鉄を売っている店です」
シズはそうなんですか、と言った
「それでは実際に伸ばして見せましょう」
と、店員は飾ってある鉄を取って、伸ばして見せた
凄いですね、とシズは言った
「では刀で斬れますか?」
「え、ええもちろんですよ」
と、言うとシズは刀を出して鉄に振り下ろした
鉄は斬れなかった
シズは言った
「申し訳無い、斬れない物は持たない主義なんだ」
シズは国を出た
そして数キロ走った所で
「やはり買っておけば良かったか」
シズは国へひき返しました
門番に言うと、そのような店はありません、と言った
シズは嘘をつくな、といった
「仕方ありません、ここはうそつきの国です」
ある国に店があった
その店は伸縮自在の鉄を売っている店だった
そこにモトラド(注、二輪車、空を飛ばないもの)に乗った旅人がやってきました
旅人はキノ、モトラドはエルメス、といった
「どうも、旅人さん、ウチは伸縮自在の鉄を売っている店です」
キノはそうなんですか、と言った
「それでは実際に伸ばして見せましょう」
と、店員は飾ってある鉄を取って、伸ばして見せた
それは凄いですね、とキノは言った
「でもボクは興味がないのでいりません」
ある国に店があった
その店は伸縮自在の鉄を売っている店だった
そこに一人の女と一人の男の旅人がやってきました
女の方は師匠で、男のほうは弟子、と言った 「どうも、旅人さん方、ウチは伸縮自在の鉄を売っている店です」
師匠のほうはそうなんですか、と言った
「それでは実際に伸ばして見せましょう」
と、店員は飾ってある鉄を取って、伸ばして見せた
それは凄いですね、と弟子は言った
「それでは実際に私に曲げさせてもらえないでしょうか?」
と、師匠が言った
店員は渋々師匠に渡した
そして、師匠が左右に引っ張ると、見る見る伸びていった
「なるほど、確かに伸縮自在みたいですね」
そして師匠と弟子は鉄を誉めて、帰っていった
国を出て、少しした後、弟子が言った
「師匠、あの鉄買わないんですか?」
師匠が言った
「店員の身体を良く見てなかったの?」
弟子は思い出そうとする
「いや、全然、鉄のほうに目が行ってました」
師匠はため息をついた後、言った
「店員は全員筋肉隆々だったわ、そしてあの鉄は普通の鉄、伸縮自在なんかじゃ、ないわ」
「え?でも師匠は…」
「私の腕力をなめて欲しくないわね」
そして師匠と弟子はそのまま荒野を突っ切っていった
「当然でしょう、ここは筋肉の国です」
また同じ手口に捕まった旅人が門番にそう言われた
終わり
この小説を、truthさんに贈呈いたします
まだキノの旅は読みかけなんで書くのは早いような気がするけど…
キャラの特性?というか特徴を捉えてるかな…?
そこら辺の事はちょっと分からないです
まぁとにかく贈呈
あ、あともう一つだけ
”本当の蒼い空”は見つかりましたか?
いやいやいやwちょっ、師匠やばいですってww
敬語じゃない師匠も珍しく、新鮮な感じでした。
あれですね、口絵のところの三組の話の書き方ですね〜(?)
あれってまさしく三者三様って感じで面白いですよね〜w
個人的にはいつも師匠たちの行動が一番ツボなんですwサラさんの話も例外ではなくw
好きです、こういうのvv
あっ、でもキノの返答もすごく好きです。
サラさん、ありがとうございました!
あ、「本当の蒼い空」についての回答はこちら
無断転載絶対禁止!!