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ー ♯21
“with あっちゃん”
「あっちゃん助けて!」
「・・・今日はどないしたん?」
「ボタンがとれたぁー!!」
「あらまぁ。大変そうやね。」
「うん!大変なんよ!というわけでつけてください。」
「うん、あんたが裁縫セットと上着持ってこの教室入ってきた時からなんとなくよめたよ。」
「マジで!?」
「はっはー伊達に3年近く付き合ってませんよ。どれ、貸してみ?」
「これー・・・」
「・・・これ取れたんやなくてちぎったやろ、絶対・・・。」
「ちゃうし!ボタンにゴミついとったから力を込めて引っ張ったらボタンごと取れただけやし!」
「それをちぎったと言うのですよお嬢さん。てかボタンくらい自分でつけーよ。」
「だってぇー・・・」
「はいはい、あんたが裁縫苦手なんも1年ときから変わってないなー・・・・・・よいしょっ・・・はい、できた。」
「すごいあっちゃん!あっちゃんかっこいー!」
「あんたはどこぞの藤森君か。」
「あっちゃんこーゆーんホンマ得意やんなー」
「あんたができなさすぎなだけやろ。」
「あはは・・・でも取れてもあっちゃんがおるから大丈夫やもん♪」
「いやいや、まぁ今はそやけど、私やってずっとあんたと一緒におれるわけやないやん?卒業したらみんなばらばらなるわけやし。」
「あ・・・そやな。・・・あははっ、なんかすぐ忘れんねんよなー、そゆこと。」
「まぁ今までずっと一緒におったし、なかなか想像できへんけどなー」
「なー・・・ゆーちゃんとも、離れんねんよなぁー・・・」
「そやなー・・・」
「卒業したないなー・・・」
「・・・そやなー・・・」
「・・・」
「・・・なんかセンチメンタルやなー私ら。」
「ホンマな(笑」
「あー、ホンマすぐ卒業やなー」
「まぁその前に受験があるんですけれども。」
「まったくもってその通りで。」
「あー、タイムマシンとかないかなー」
「いやそれはないやろ。」
「ひどっ!私の素敵な夢を!」
「はいはい、素敵な妄想デスネー。」
「うわぁんいじわるっ子ー!!」
「ん?誰がボタン付け直したったんやっけ?」
「ごめんなさい秋本さん。」
「はっはー」
「なー、あっちゃーん。」
「今度はどしたん?」
「私、やっぱあっちゃん大好きやわー」
「・・・え、いかがなさった?」
「何でもない、ちょっと思っただけー。」
「ふむ・・・センチメンタルガールやねんな。」
「うん、そんな感じ。」
「よし、じゃあ5組行っといで。ゆーちゃんと遊び。」
「ううん、5組行かん・・・」
「あら、珍しい。」
「最近行ってないで?・・・ほら、なんか迷惑かなって・・・勉強しとったりするし・・・」
「え、私の迷惑は?」
「あっちゃん大好き♪」
「あんなー・・・」
「でも、ホンマ行かれへんねん。なんかわからんけど、入りにくいねん。教室。」
「・・・」
「だから・・・ゆーちゃんにも全然会わへんねん。」
「・・・寂しいん?」
「・・・うん。さみしいねん。」
「さみしい。」
浮雲ラプソディー
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ー ♯22
“with 郡山”
「どないしたん?最近来てないやん。」
「ごめんなさーい、ちょっと最近体調悪くて・・・」
「あー、崩しやすい時期やからなー。大丈夫やった?」
「はい、もう元気です!」
「よかったよかった、気ぃつけーやー」
「はーい(やっぱり優しいなぁ・・・)」
「そういやバカは風邪ひかんって言うやろ、あれ迷信やねんて。油断せんようになー」
「はー・・・・・・え、何それどゆことですか?どゆことですか?」
「ん?」
浮雲ラプソディー
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ー ♯23
“with 郡山”
「最近どうしてだか、過去の出来事が頭の中にふっと浮かんでくるんですよ。しかも大概恥ずかしかったりくやしかったりすること。」
「ほぅ、例えば?」
「え?えー、ゆーちゃんと喧嘩したり、ゆーちゃんに怒られたり、あとゆーちゃんに八つ当たりされたりしたこととか・・・」
「全部小野関連やん!」
「いやっ、他にもあるんですよ!?っとー、顧問に怒られたりとかー、えー、友達と気まずくなった時とか・・・」
「ふむ。まぁ懐かしい思い出としてあんま考えんようにしたらええんとちゃう?」
「そうしたいんですけど・・・その時の光景や会話の内容がすごくはっきりと浮かんだり、頭に響いてきたりして・・・もう勉強の邪魔でしょうがないんですよぅー。手も止まるし集中できないしで・・・これって受験ストレスなんですかねぇ・・・」
「うーん、確かにいいことより嫌なことの方がより記憶に焼き付くって人もおるしなぁ・・・」
「もういやぁー・・・」
「んー・・・・・・なぁ、最近小野と話とかしとう?」
「へ?・・・いえ、話してないです、というか会ってすらないですね・・・うん。会う機会がないです。」
「ん、やろなぁ、この時期やし。・・・でも、ちょっと話してみたら?」
「・・・?なんでそんな話に?」
「いや、もしかしたら小野成分が不足しとんかなーって思って。」
「なんですかそれ(笑」
「いやホンマの話、例えば甘い物食べるん我慢しとったら、なんかそれまで以上に食べたなるとかいうんあるやん?それに似たもんかもしれへんなーって。」
「うー・・・確かに寂しいと思ったりもしますけど・・・」
「やろ?・・・それに案外、小野もお前と話したいって思っとうかもしれへんで?」
「えー、それはないですよぉ、ゆーちゃんこそ勉強でいっぱいいっぱいなはずですから。私のこと考えてる暇ないと思います。」
「ははっ、言い切ったなー。ま、とりあえずなんかしてみ。息抜きにもなるかもしれへんで?」
「でも・・・」
「ちなみに、今小野は職員室付近にいる可能性大。」
「え?何でわかるんですか?」
「ん、さっきトイレ行った時に、小野が参考書持って階段下りてくん見たから。多分質問しに行ったんやろ。あれから10分くらい経ったし、そろそろ質問は終わるやろな。・・・まぁ全部推測やけど。」
「・・・」
「5分くらいやったら大丈夫やって。」
「・・・よしっ!じゃあちょっと行ってきますね!」
「おぅ、いてらさー」
「さて、約束は守ったで?小野ゆずかサン。」
浮雲ラプソディー
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ー ♯24
“郡山VS小野”
「みーちゃ・・・あれ?」
「あれ、小野・・・さん、どないしたん?」
「あ、えと、神原さんいるかなーって・・・」
「あー、今ちょっと職員室行っとうよ。」
「そうですか。・・・えっと、違ってたらごめんなさい、郡山さん・・・ですよね?」
「ああ、そーいうたら話すん初めてやったね。郡山です、どうぞよろしく。ちなみに河本の友人な。」
「あ、どうも、小野です。」
「どもー。小野サンのこと、神原から聞いとうよ。仲いいねんな。」
「はい・・・私、も、郡山さんのこと少しだけ聞いたことあります。」
「マジで?」
「はい、勉強みてもらったり、・・・相談にのってもらったりしてるって・・・」
「ん、ああ、まー相談半分無駄話半分って感じやけどな。」
「楽しそうですね〜」
「俺はまぁ楽しいけど、神原は大変やからなぁー」
「2人は何時くらいまでいるんですか?」
「んあー、神原は5時までずっとここで勉強しとんで。んで5時なったら予備校行っとうよ。俺はバイトに行くかんじ。」
「そうなんですか・・・みーちゃんもすごいがんばってるんですよねー。」
「ん、結構やっとうな。」
「・・・」
「どないしたん?」
「・・・私、知りませんでした。あの子が放課後はここで勉強してるって知ったのもつい最近ですし、5時までいることだって・・・2年半一緒にいたのに、離れたら何もわからなくなっちゃった。」
「・・・肝心な部分は離れてないと思うけど?」
「適当なこと言わないで下さい!」
「・・・『ゆーちゃんががんばってるから、私もいっぱい頑張ります。』」
「え?」
「あいつのモットー・・・てか意気込みらしいで。」
「みーちゃんの・・・」
「そ。・・・なぁ、突然やけど、神原と会えんくて寂しいって思う時ある?」
「・・・ありますよ。でも、勉強の邪魔になるのが怖いから・・・会えないんです。今日は、ちょっと通りかかったので、勇気出してみたんですけど・・・いないし。」
「そかそか、よかった。」
「よかった・・・って、何がですか?」
「いやな、神原もおんなじこと言っとってん。」
「まじすか」
「おぅ、あいつもなんか邪魔したくないってゆっとったで。・・・お前ら優しいなー。」
「・・・私はともかく、みーちゃんは優しいです。いつも優しくて・・・それから鈍いんです。」
「・・・それも、御互い様やな。」
「え・・・?」
「あはは、お前らめっちゃいいわ、基本は正反対の性格やけど、似とうとこもよーけあんねんなぁ。」
「・・・?」
「・・・それじゃ、そろそろ行きます。ありがとうございましたー」
「え、もうすぐ帰ってくると思うで?」
「いえ、私今から予備校行かないといけないんで。どうもお邪魔しましたー」
「あ、ごめんなー、引き止めてもたなぁ。」
「いえ、全然大丈夫です!それじゃ失礼します。」
「ん、じゃあ気ぃつけてなー」
「はい、ありがとうございまーす」
「(後ろ姿が寂しそうに見えるんは、気のせいやないよな。)」
「(でもおそらく、小野はもう、ここには来ない。)」
「(今日やって、めっちゃ考えてから来たはず。なのに神原とは会えずじまい。)」
「・・・・・・」
「・・・小野サン!」
「はい?」
「近いうち、神原と会わしたるな!」
「へ?」
「絶対あいつも会いたいはずやし、てかむしろ話したげてくれへん?あいつと。」
「・・・はい!」
「よし、約束なー!!」
浮雲ラプソディー
2回目セレナード。
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ー ♯25
“with ゆーちゃん”
「ゆーちゃん!ホンマにおった!」
「みーちゃん?どないしたん?」
「え、や、用ってほどのことやないねんけどな。」
「ふーん?とりあえず久々やなー、元気やった?」
「うん、めっちゃ元気!ゆーちゃんこそ元気かい?」
「うん、おかげさまでー。ただ、最近めっちゃ眠いねん。」
「あー、私もー。12時には寝るようにしとんねんけどなぁ・・・」
「早っ!シンデレラか!?私1時ー」
「マジで!?遅っ!」
「まぁ起きるんは7時やけどな。」
「あ、私勝った!6時!」
「あははっ、負けたかー」
「いぇー!あー、なんかめっちゃ嬉しい!」
「いやいや、たった1時間の差やで!?」
「や、そっちやなくて。ゆーちゃんと会って話せたんがめっちゃ嬉しいんよ!どーでもいい話でも、なんか楽しいもん!ここだけの話、ゆーちゃんと会えんくて寂しかってんで?」
「・・・私も、ちょっと寂しかった。」
「ホンマに!?わー、ちょっと感動した!」
「大袈裟やなー、みーちゃんは」
「ホンマやって!」
「はいはい・・・あれ、え、待って・・・確かみーちゃん、最初に、『ホンマにおった』って言ったやんな?」
「え?言うたっけ?」
「うん、言うた。それって、誰かに聞いたってこと?」
「あー・・・えへへ。ないしょ。」
「・・・郡山さん?」
「え!?何で知ってんの!?」
「やっぱり・・・そっか、郡山さんが・・・」
「あの・・・ゆーちゃん、怒ってる?」
「へ?なんで?」
「いや、なんとなく・・・」
「怒ってへんよ、むしろ、なんか嬉しい!郡山さんっていい人やな!」
「え?・・・うん!めっちゃいい人!」
「な!私、あの人結構好きかも♪」
「えっ、いや、それはあかんよ!?」
「あははっ、大丈夫やって、みーちゃんからとったりせぇへんよー♪」
「違うー、そっちやなくてぇー・・・」
「照れんでもええって〜」
「ちゃうって、もぉー・・・」
浮雲ラプソディー
神原に恋のライバル出現!?
その名は“郡山翔平”!!(笑)