M:68「九澄という男」の後妄想
また明日。
「待って、伊勢!」
まだズキズキと痛む頭を押さえつつ(滑塚さんも少しは手加減してくれればいいのに)、
俺は伊勢を追いかけ、呼び止めた。
「……んだよ。」
そう言って振り返った伊勢の顔は不機嫌そうに歪みつつも少しだけ赤くて、もしかして
さっきの滑塚さんの言葉に照れたのかな、などと考えてみる。
「その……ありがとう。」
「……たまたまいただけだっつーの。」
「でも……助けてくれた。」
「……お前らがうるさくするからだ。」
本当に素直じゃないなぁと苦笑すると、伊勢はますます赤くなって、
「うるせぇ。」
と背を向けた。
「あ……帰るのか?」
「どーせ用はそんだけだろ、ならこれ以上ここにいる必要はない。」
「そう……か。……俺は……まだ執行部の用事があるから……」
「聞いてねぇよ。」
「いや、だから……」
伊勢が足を止めてくれる。
なんだっけ、こういう時に言う言葉があったはずだ。
昔は毎日のように言っていた、言葉――
「……もういいだろ。じゃあな。」
「伊勢、」
だから何だ、と振り返りながら苛ついた顔で睨む伊勢に、俺は精一杯の笑顔で、言った。
「また明日。」
探し当てた言葉を口に出すと、伊勢は少しだけ驚いたような顔をして、
「……おう、また明日な。」
手を軽くあげて、へにゃりと笑った。
伊勢が笑った。
ただそれだけのことなのに、どうしようもなく嬉しかった。
この日から、俺達はもう一度、親友になった。
原作でも早く仲良しに戻ってほしいなぁ。
この回みたいに戦隊物のブラック的位置でもいいんですけど、やっぱり、寂しいなぁ。
ムヒョとエンチューだって仲直りしたのにー