ゆっくりと日が落ちて、そしてまたゆっくりと昇っていく。
それを5回半程繰り返した頃、太陽の真下で、一人の旅人が途方に暮れていた。
「……なくなっちゃったよ。」
「なくなっちゃったね。」
「どうしよう……」
「キノが悪いんだよ、前の国でケチってあんまり燃料入れてくれなかったんだから。」
「だって、あの国では燃料が一回の食事の値段の数十倍もするんだもの。おかしいよあの国は。」
空を仰ぎながら、キノと呼ばれた旅人は愚痴る。
「それに……」
「うん、言いたいことはわかるよ。騙されたよね。」
「……すぐ近くに国があるって言ってたのに。」
そうだった。一つ前の国を出てすぐに会った旅人は、モトラドで北に一日ほど行った所に国があると確かに言っていた。
が、今現在六日目。何処までも続く平原には、空と大地以外何も見えない。
「どうしようね。」
「そりゃ次の国まで押してくしかないでしょ。」
「やだなぁ……」
「頑張るの!」
「あー、モトラド乗りがモトラド押しになっちゃうー。」
「キノ、気を確かにー。」
「シズさーん、助けてー。」
「ホントに来るかもしれないよ。」
「ヤメテ。」
「それさり気に失礼だよね。」
「しょうがない、押してくことにするよ。」
「それ以外ないもんね。」
「もし押してる途中で盗賊とかに会ったらシズさんのせいだ。」
「逆恨みにも程があるよ。」
「本当だよまったく、酷いなぁキノさんは。」
「「……え?」」
ホラー!ホラー!!(…)
というわけで、三周年記念「キノ更新計画」一つ目でしたー。
あと三つ……!
シズキノと弟子師匠書きたいなー。